0072 AUX BAINS DE MER D’OSTENDE (6)

新刊、他

2009/07/14 火曜日、会場:横浜美術館レクチャーホール 15:00 - 16:30(開場14:30)
「フランス絵画の19世紀」展にて鹿島先生による「記念講演会」:19世紀フランスの生活風景

開催日時:2009年7月26日(日) 17:30開演  17:00開場
会場:音楽の友ホール (東京都新宿区神楽坂)
フランス音楽研究会主催 レクチャーコンサートシリーズ:近代フランス音楽の風景 第4回
鹿島先生公演予定

鹿島茂特選 パリ風俗フェア」開催中
ジュンク堂他、東京堂書店青山ブックセンター本店でも近日中に開催予定 : 白水社耳より情報

鹿島先生が案内人 : 山田風太郎(全4本組)、NHKオンデマンド

『[新版]馬車が買いたい!』
6月15日刊 3360円
19世紀小説に登場するパリの風俗・世相を豊富な資料を駆使して描いた鹿島氏の代表作。
図版・レイアウトを一新し、未収録の新たな原稿を加えて新版で登場! サントリー学芸賞受賞作。以上、白水社より

鹿島茂先生の蔵書紹介
0072 AUX BAINS DE MER D'OSTENDE (6)


海水浴黎明期の風俗を知る、貴重な資料である。制作年代はこの書籍には記されていないが、画中に見られるセーラー服、印刷技術(Chromolithographie クロモリトグラフィ)、紙質(局紙)から判断して1880年代と思われる。
当時、海水浴はまだ新しい風俗だった。便秘の治療を目的としており、車で遠浅の海に繰り出していたことがイラストからもよく分かる。
この「海水浴」は社交場としても機能し、裕福な市民から高級娼婦、詐欺師といった雑多な人間たちが集まる場と化したが、こうした点も本書に描写されていて面白い。
本書を買い求めたのは、先代の収集した古書を積み上げて売っているパリの古書店であり、その山の中から見つけ出した本書は、フランをユーロに書き換えた法外な値段 − よくあることだが −  が付けられていた(1ユーロ=6.55957フラン)。