En Famille / Hector Malot (1)

『馬車が買いたい!』以前の鹿島先生:
中条省平(3)『映画のなかの文学 文学のなかの映画』

鹿島先生所有作品からも出品 :
ロートレック展  講演予定有り(詳細は後日案内)

鹿島先生のジョルジュ・バルビエ・コレクションから :
香りと恋心 バルビエのイラストレーションと香水瓶 展  
講演予定 : 2008年2月16日、14:00- (詳細は後日案内)

新年からの新連載予定(一部)
『一冊の本』朝日新聞社

『文蔵』(PHP)

『はじらい』(ジャン=クロード・ブリソー監督)。鹿島先生が解説執筆。

養父市での講演 (於 山田風太郎記念館)

鹿島茂先生の蔵書紹介
044 En Famille / Hector Malot (1)
EN FAMILLE ILLUSTRATIONS DE LANOS, Nouvelle édition TOME PREMIERE



エクトール・マロといってもあんまり知っている人はいないだろうけど、『Sans Famille サン・ファミーユ (家なき子)』という本を書いた、非常に初期の児童文学者です。その姉妹編として『En Famille アン・ファミーユ(家なき娘)』という作品を書いた。『ペリーヌ物語』として漫画アニメになり、フランスでも人気を博している。ここに紹介するのはその挿絵版である。この挿絵はLanos ラノス(と読むのか、ラノと読むのかわからない。Henri Lanos ?)の手になる。
ペリーヌがロバを連れてパリの市門に着いたところ(044の二枚目、右ページ)。同時代の挿絵本なので、風俗を読むに大変よい。字で追っていたのででは分からないものがよく分かる。その時代、パリの城壁があって、その間にトンネルがあって市門がある。そこで検査を受けて(パリ市内に)入ってくる。日中は、ピクニックや散歩をしたりするが夜になると怖い場所に変るという(場所である)。
かなりの頻度で挿絵が入っている。